とんど
毎年、市内各所で地域行事として行われている。地域住民の手により、小学校の校庭や運動公園などに青竹で7メートルほどの高いやぐらを組み、正月の注連縄(しめなわ)や門松などを藁と一緒に結びつけて火をつける。 みそ汁や善哉(ぜんざい)を用意して、一つの地域交流の場としても活用されている。由来「左義長(さぎちょう)」と呼ぶ地域もある。平安時代、小正月(1月15日)に清涼殿(せいりょうでん)の東庭で青竹を束ねて立て、毬杖(ぎっちょう)(木製の毬を打つ長い柄のついた槌)3本を結び、その上に扇子(せんす)や短冊(たんざく)などを添え、陰陽師(おんみょうじ)が謡いはやしながらこれを焼き、一年の始めにあたり、穢(けがれ)を祓い清め、春の到来とその年の豊かな収穫を祈ってその年の吉兆などを占った宮中行事であるとされている。毬杖3本を結ぶことから「三毬杖(さぎちょう)」とも呼ばれていた。これが民間に伝わり、この火にあたると若返る、餅を焼いて食べるとその年の病を除く、書初(かきぞめ)を焼いたときにそれが高く舞い上がると書が上手になるなどともいわれている。